大腸がんのステージ

大腸がんのステージについてお話します。
その前に、大腸がんとはどんな病気なのかお話します。

●大腸がんの種類
大腸がんは大きく「結腸がん」「直腸がん」の2つに分けられます。
盲腸からS字結腸までにできるがんを「結腸癌」といい、直腸から肛門までにできるがんを「直腸がん」といいます。
先日がんでお亡くなりになった女優の坂口良子さんは「横行結腸」に発生した「結腸癌」に分類されます。
以前は日本人には「直腸がん」が多かったのですが、食生活などの変化のせいか、最近では「結腸癌」が増えています。

●大腸がんの発生の仕方
大腸がんの発生の仕方には2つあります。
ポリープ型・・・大腸の粘膜にできた良性のポリープががん化する
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デノボ型・・・正常な大腸の粘膜が発がん刺激を受けて直接がん化する。早期に進行がんになりやすく、転移のスピードも速い傾向にある。
デノボ型

●大腸がんの広がり方
大腸がんは粘膜の表面から発生しますが、がんの進行度によって分類することを「ステージ(病期)」と言います。
ステージはがんの大きさではなく、深さや周辺組織への広がり方、リンパ節への転移や他の臓器への転移の有無によって分類されます。
ステージ0が最も進行度が低く、ステージⅣが最も進行度が高い状態です。
大腸がんのステージは次の通りです。

ステージ0 がんが粘膜内に留まり、粘膜下層には及んでいない。
ステージⅠ がんが粘膜下層、または固有筋層に留まっている。リンパ節へ転移がない。
ステージⅡ がんが大腸の固有筋層を越えて浸潤している。リンパ節へ転移がない。
ステージⅢ がんの深さに関わらず、リンパ節に転移している。
ステージⅣ がんが肝臓や肺などの他の臓器に転移したり腹膜に播種している。