虫歯・歯周病の予防

↑ ↑ 立派な歯ですこと。虫歯や歯周病の予防なんてしてないだろうに・・・。

子供の頃から虫歯に悩まされてきた私としては、
虫歯が多い=歯垢が多い=歯周病になりやすい
の図式がちらついて落ち着きません。

奥歯はほとんど金属が入っているし、前歯は1本差し歯だし・・・、これ以上虫歯を進行させたくないわけで・・。。
虫歯・歯周病の予防について、家でできること調べました。
もちろん歯医者さんでチェックしてもらって、歯垢を落としてもらったりするのがベストなのは言うまでもありません。

●家でできること(一次予防)
①唾液の役割を引き出す
口の中を細菌やウイルスから守るため、唾液は重要な役割を果たしています。
特に、酸を中和する作用は、糖分などの影響で歯の表面が溶け出してできた微小な穴を修復してくれます。
つまり歯の再石灰化をたすけてくれてます。
しかし唾液が少ない人もいます。
そんな人はガムを噛んだりして唾液の量を増やしてあげるといいですね。(糖分に注意!やぶへびにならないように)
キシリトールのガムがお勧めです。キシリトールは酸を作らない甘味料で、しかもMS菌に無駄働きをさせて数を減らす作用があります。

②食習慣を見直そう
1)間食を減らす
食事回数が増えれば歯を溶かしている時間が長くなり、再石灰化する時間が無くなってしまいます。
歯は溶ける一方。再石灰化する時間を確保しましょう。
2)糖分を控える
糖分の入った飲食物をだらだら口にすることが一番よくありません。
砂糖だけでなく、炭水化物やフルーツもMS菌の栄養になりますから要注意。

③酸蝕症に注意
酸蝕症とは、歯が科学的に溶ける現象です。
炭酸水やレモン・ビタミンC製剤などの「酸」を長時間慢性的に歯に触れさせていると歯の表面が溶けていく酸蝕症の危険があります。

④正しい歯磨き
ちゃんと歯を磨いてもMS菌や歯垢が残っていると虫歯や歯周病になってしまいます。
正しい歯磨きできっちり除去しましょう。
<バス法>
虫歯・歯周病の予防に効果的なブラッシング法です!
歯をごしごし磨くというより、歯と歯茎の境目をきれいにする感覚で磨きます。
歯と歯茎の境目に45度の角度で毛先をあて、小刻みに動かします。歯と歯茎の境目の歯垢を掻き出すイメージです。

歯磨き粉もフッ素入りがお勧めです。フッ素には酸が増えるのを抑えたり、歯の再石灰化を促進したり、歯質を強くするなどの作用があります。
最近はいろいろな歯磨き粉も出ていますので探してみてください。

また、1日1回くらい糸ようじを使って歯の間をきれいにしましょう。

⑤舌を洗う
歯を磨くときに、合わせて舌も洗いましょう。口腔内の菌数が激減します。

⑥殺菌性のうがい薬を使う
歯磨きの後にうがい薬を使うことも虫歯・歯周病の予防に効果的です。

歯周病ってどんな病気?

歯周病ってよく聞きますが、どんな病気なのでしょうか?

「誰でも歳をとれば歯が少なくなっていくんだから、歯が抜けていくのは老化現象だね。」と思っていませんか? 本当にそうなのでしょうかか??

実は歯が抜けるのは一概に老化現象とは言えないんです!
歯を失う原因の多くが「歯周病」です。歯周病はかつては「歯槽膿漏」と呼ばれてて歯茎から膿が出る病気という程度の認識でした。
リンゴを食べると歯茎から血が出ませんか?」って言ってました。って、古い?
歯周病は歯がグラグラしたり抜けたりという症状が目立ちますが、実は歯を取り巻く歯周組織の慢性持続性炎症で、そこから出る炎症物質が血流により全身をむしばむ病気なのです。
なので歯周病ってどんな病気?と聞かれれば、歯から始まる全身病!といえるかもしれませんね。歯周病ってちょっと怖いかも・・・。
でも、言い換えれば、歯周病を予防すれば高齢になっても歯が丈夫なままいられるってことだ!
たしかにうちの親父はいまだに歯が丈夫だもんな~。

●歯周病の原因
歯周病の主な原因は、歯と歯茎の間に付着し蓄積した歯垢が古くなって、通常は少ない「歯周病菌」が繁殖して毒性の強い歯垢に変化することです。

●歯周病を悪化させる要因
①不衛生・・歯磨きをあまりしなかったり、ちゃんと歯磨きしていても歯垢をおまく取り除けていない場合もあります。
よくテレビのCMで、歯磨きした後にチェックしたらしっかり歯垢が残っているというシーンがありますよね。
②たばこ・・たばこを吸うと血流量が低下します。歯周組織の血流量が低下すると組織の修復力が著しく低下します。
また、たばこは歯周病の進行を早め、悪化させます。
③歯ぎしり・・異常な噛み合わせによるダメージが歯周病を悪化させます。

●歯周病が進むと・・・
歯周病は虫歯と違って、重症にならないとこれといった症状がありません。
ですから自覚症状が出たころにはかなり進行している可能性があります。

歯周病の始まりは歯垢がたまって歯肉に炎症が起きることです。
歯周病が進行していくと、だんだん歯茎の色が赤みを帯びてきて、歯磨きで出血します。
また、唾液が少しネバネバした感じがしてきます。
やがて歯茎が赤くなり、腫れてきます。舌にコケが付いたようになり、口臭がします。
このころには「歯槽骨」という歯の部分が分解し始めます。
そして中度に進行すると固いものを噛むと痛むようになり、歯槽骨が破壊されます。
重度になると歯茎から膿が出て、歯がグラグラしてきます。歯槽骨も溶けていきます。

歯周病の予防や治療は次回で

虫歯になる、ならない、は赤ちゃんの時に決まる?

虫歯になる、ならない、は赤ちゃんの時に決まる。
虫歯になるのはママのせい!
という話を聞きました。
子供の時から虫歯に悩まされてきた私は愕然としました。
「俺の虫歯は母ちゃんのせいだったのか・・」

赤ちゃんの口の中は善玉菌だけで、虫歯の原因となるMS菌は定着していません。
なぜなら、MS菌は歯の表面にしか住めないからです!
歯がない赤ちゃんにはそもそもMS菌は定着できないんですね。
そして乳歯が生え始める19ヶ月!ここがポイント!
この19ヶ月から乳歯列が完成する31ヶ月にMS菌の感染を受けなければ、歯の表面には善玉菌が十分に定着して、MS菌が入り込みにくくなります。
この期間を「感染の窓」といいます。
この期間に、例えば食事の時にママと同じスプーンを使って食べさせたりしてママのMS菌を移さないことが大事になります。

理想は、子供が生まれる前から19ヶ月に入るまでにママや周囲の養育者が歯科で専門的な歯のクリーニングを受けたり、MS菌の除菌を行うことです。

ただ、口の中は悪玉菌ばかりでなく善玉菌もたくさんいてMS菌の活動を抑えてくれます。
19ヶ月に入るまでは、仮にMS菌が多いママと同じスプーンを使ったとしても歯がないためMS菌は定着せず、むしろ善玉菌が受け継がれていきます。
MS菌の感染を気にし過ぎてやみくもにスキンシップを制限するのではなく、歯が生えるまではスキンシップによってよい菌を移してあげることも大切です。

うちの母ちゃんも同じスプーンで食べさせてくれたんだろうなあ、口移しもあっただろうなあ、うーん、そう考えると複雑な気持ちです・・・。

虫歯ってなに?

虫歯って何?なんで虫歯になるんだろう?

私は小さいときから虫歯が多く、小学校時代、毎年夏休みは歯医者通いでした。
でもいったい虫歯ってなんなのか、きちんと考えたことはなかったので調べてみました。

虫歯は「ミュータンスレンサ球菌(MS菌)」が引き起こす、感染者数が人類最大規模の感染症とのこと。
感染症? いまひとつピンと来ませんが、MS菌が繁殖して虫歯になるということですね。

さらに虫歯になる要因には、様々な生活習慣の要因が複合的に関与しています。
例えば口の中の最近の種類と比率(いい細菌もいるわけです)、唾液の分泌量、甘いものを食べる頻度とか、いろいろな要因があります。

虫歯の原因ですぐに思いつくのが「歯垢」ですね。
歯垢って食べカスだと持っている人もいるかもしれませんが違います。
歯の表面に付着したMS菌が、糖分を分解してネバネバした多糖類を合成したものが歯垢です。
歯垢の中の細菌は糖分を栄養にして有機酸を出します。
この酸によって歯が溶け始めるのが虫歯の始まりです。

歯は酸に弱く、PH5.5の弱酸で溶けてしまいます。(PH5.5というと、女性の基礎化粧品程度のPHです)
そういえば昔、ある炭酸飲料に歯を漬けておくと溶ける、だから体に悪い、なんてよく言っていましたが、
酸に漬けていれば歯は溶けるんですね。

ところが、PH5.5以上になると今度は唾液中のリン酸やカルシウムが再び歯に沈着する「再石灰化」が起こります。
実は歯はこのように溶けたり修復したりを繰り返しています。

●食事と虫歯
食事をとると口の中(歯垢の中)のPHが7.0の中性付近から賛成に傾いていきます。
やがてPH5.5を下回ると歯の表面が溶け始めます。
そして食後1時間ほどで酸を中和する唾液の力で中性ないし弱アルカリ性に戻ります。
そのとき唾液中の成分が歯の溶け出された部分を埋め、歯の表面が修復されます。

しかし、常に間食をしていると酸性状態が長くなり、歯が溶け出す時間が長く、再石灰化する時間は短くなります。
その結果、歯は溶け出すばかりとなり、虫歯の危険性が大きくなります。

間食は歯にも悪影響なんですね。